自己破産する人の4分の1は、「他人の借金の保証人になったのが原因」です。衝撃的な数字ですが、これは事実です。以下、データを紹介しますが、こういう事実があるので「他人の保証人」にはなってはいけないのです。
「自己破産の4分の1が保証人」というのは、公的なデータがあります。日本弁護士連合会の「2008年破産事件及び個人再生事件記録調査」というものです。
この資料では、2008年の「自己破産・個人再生」について、それぞれ下の割合で、保証人が占めていた、と書かれています。
つまり「自己破産者の4人に1人」「個人再生者の6人に1人」が、「保証人になったのが原因」なのです。
この資料は、ネット上では「2008年の~~によれば」としか書かれておらず、本当にその資料があったのか、確認できません(国会図書館にはあるようです)。
しかし、一番近い資料として、「近畿弁護士連合会」が、2012年に発表した報告書があります。この中に、上の資料の引用が、数値とともに書かれているので、ほぼ間違いないと言えます。↓
http://www.kinbenren.jp/declare/2012/j20121130-03.pdf (個人保証の原則廃止と保証業法の制定を求める決議)
ということで「自己破産者の25%が、保証人」というのは、デマでも誇張でもなく、事実なのです。他人の借金の保証人になるというのは、これだけ危険なことなんですね。
住宅ローンや教育ローンならともかく、消費者金融・街金業者でのキャッシングの保証人になったら、絶対に踏み倒しされると思ってください。理由は下の通りです。
ということです。ひどい言い方かも知れませんが、本当にもう、その人は末期なのです。
キャッシングの知識がある人なら知っているでしょうが、住宅ローンでもなんでもない普通のカードローンで、保証人を要求されるというのは、よくよくのことです。プロミス・アコム・SMBCモビットなどの大手はもちろん、名前も聞いたことがないような、普通の人なら「怪しい」と感じるような中小業者すら、保証人は求めません。
保証人を必要とする消費者金融というのは、相当危険な人物にしか貸さない、末端の業者なのです。そういう業者にお金を借りに行っている時点で、その借り手は相当危ないんですね。
というわけで、その人物が長年の友人であっても、絶対に信用してはいけません。家族ですら、ここまで来たら信用してはいけないくらいです。
信用はしてもいいですが、保証人にだけはなってはいけません。もし信用や友情・絆が少しでもあるなら、保証人になるかわりに「目を覚ませ」「債務整理しろ」と、厳しく言うべきでしょう。もうそういう状態なのだから、それをはっきり伝えるのが、本当の愛情というものです。
これも、基本的には断ることをおすすめします。理由は、
ということです。あえてたくさん書いたのは、それだけ「ならない方がいい」からです。
2040年には、日本の人口は「16.2%減る」と言われています(2010年と比較して)。これだけ急速に人口が減るということは、不動産の価値もそれと同等に下がるということです。
(むしろ、売買対象としての投資価値がなくなるので、不動産の方がもっと下がるでしょう)
そうして、明らかに不動産価値が下がっていく日本で、住宅ローンを組むということは非常にリスキーなんですね。(私の兄弟も組んでいますが…)
住宅ローンがそれだけ危険ということは、その保証人になるというのもまた、危険なことなのです。そのため、いくら家族や親戚から頼まれても、まず「保証人になることのリスク」を、相当調べてからにすることをおすすめします。
(もしくは、そういう調査をするまでもないくらいの、強い覚悟がある関係だったら、即決していいでしょう)
以上、「他人の借金の保証人になってはいけない」理由をまとめました。最終的に「そもそも、友情とは何か」とか「絆とは何か」という問題に行き着くことに、気づくでしょう。
私が好きな名言で、下のようなものがあります。
『人間の一生で、親友は一人いれば十分だ。二人は多すぎる。三人なんてとんでもない。』ヘンリー・アダムズ(米国の歴史家)
これは別の訳もあり、本によっては「一人がやっと。二人は奇跡。三人はまずできない」とされることもあります(どちらともとれる英語なので)。
何にしても、人生で「友達」と呼べる人物はそれだけ少ないし、少なくあるべきなのです。保証人になるかどうか迷っている時点で、「もう友達ではない」と思った方がいいでしょう。
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