浪費癖のある人の考え方の1つに「お金は、使えば使うほど増える」というものがあります。これは資産家・実業家などもよく言っていることです。この言葉を勘違いして、どんどんキャッシングしてしまう…というのが、浪費癖の1つのパターンです。
そもそも、実業家や資産家はどういう意味で「お金は使えば使うほど増える」と言っているのか。これは、いくつか箇条書きすると、下のようになります。
他にもいろいろありますが、主だったものはこれらです。まず、「この事業にお金をつぎ込めば、必ずリターンがある」とわかっている場合、彼らは恐ろしいほどの巨額を注ぎ込みます。
そのためなら、彼らは借金も厭いません。わたしがよく使う例ですが、ソフトバンクの孫正義社長は、ボーダフォンを買収する時に、銀行から二兆円の借金をしました。これが今の携帯キャリアの「ソフトバンク」になっているわけですが、孫社長は、二兆円の借り入れをしても、十分利益を出す自信があったから、お金を借りたわけです(事実、かなりの利益を出しています。
人間は、「一度体験したことは、簡単にできると思い込む」という習性があります。そして、事実本当に達成します。走り高跳びなどで「人類にはこれ以上無理」と言われていた世界記録が更新されると、その後も次々更新される、というのもこれに関係があります。
そのように、人間の爆発的な潜在能力を引き出すのに、確かに「イメージトレーニング」は有効なのです。お金持ちになりたければ、富裕層の生活を体験して、イメトレをリアルにするのが一番というのは、確かに多くの成功者が、実体験してきたことなのでしょう。
ただ、これを普通の人がやると問題があります。というのは、あくまで「成功するのにふさわしい、精神力や能力」のある人がやってこそ、意味があるからです。もし「お金持ちの生活を体験したら、その後もずっとお金持ちでいられる」としましょう。それだったら、「宝くじが当たって豪遊した人は、みんなそのままお金持ちでいるはず」なのです。
しかし、知っての通り、彼らは能力が何もないのですぐ破産します。「お金持ちの生活を体験する」意味があるのは、あくまで「不屈の精神」や「圧倒的な才能」を持っている人の話です。そうでない人がキャッシングしてまでリッチな生活を体験しても、ただの浪費で終わります。
実業家の場合、サラリーマンと違ってありとあらゆる買い物を「経費」にできます。これは「会社のお金で何か買ってもらう」という意味ではありません。「課税の対象から外す」ということです。
つまり、普通に買い物したり貯金したりすると所得税がとられるんですね。そのため、「これは事業に必要な資金だった」として経費扱いにすると、その分は非課税になるのです。
年収2000万円レベルのお金持ちになると、年収の半分が税金で持って行かれます。「1000万円取られる」わけです。それだったら「1000万円分、事業に投資してしまえ」となるのです。
最悪トントンでもいいんですね。「国に持って行かれて、訳のわからない使い方をされるよりはマシ」と考えるのです。
こういう使い方は、あくまで売上の大きい会社経営者だからできることです。自分の事業を持っていないサラリーマン・OLでは当然できないですし、ましてフリーター・アルバイト・パートではまったく関係ない話です。
自営業・個人事業主の人ならわかるでしょうが、税金対策でお金を使うというのは「あくまで稼いでいる人だけに許される」ことです。お金がない人が、カードローンで借り入れしてまでやるようなことではないのです。
基本的に、カードローンに手を出すという時点で、経済感覚がかなり乱れていると考えてください。後にお金持ちになった人でも、確かに消費者金融・銀行カードローンなどから借り入れしていた人はいます。カーネル・サンダースも、あり得ないくらいの高利貸から借りていたことがあります。
ただ、彼らは「自分の金銭感覚が普通でない」ということは、重々自覚しています。同時に「自分の才能も普通じゃない」という自信があるのです。
これは自信過剰ではなく、彼らは実際いくたの修羅場をくぐっていますし、非常によく働きます。働かないで借金だけする人とは、生活がまったく違うのです。
私も過去に働かない多重債務者だったので、そういう方の気持ちはわかるというか、悪い人ではないとは思います。ただ、そういう怠惰な浪費癖を身につけてしまうと、カードローン地獄に陥る危険性がある、ということは重々自覚してください。
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