自己破産したら、クレジットカードは作れない―。というのが常識ですが、実は「自己破産した人間でも発行できるクレジットカード」があります。
正確に言うと「そういうクレジットカードがある」というより「どのクレジットカードでも、自己破産や債務整理をした人でも審査に通る可能性がある」ということです。
こうした「自己破産者でも審査に通るクレジットカード」ということで、体験談・評判が多く寄せられているのはアメックス(アメリカン・エキスプレス)です。そのため、「アメリカン・エキスプレスのクレジットカードは審査が甘い」という口コミが広がっています。
しかし、これは間違いです。アメックスは審査が緩いのではなく、日本型ではない、欧米型の審査をしているということです。そのため、日本流の審査だと本来通らない人でも、アメックスだと通る…ということなのです。
欧米流のクレジット審査―。これは「現時点のクレジットスコアを重視する」というもの。つまり、過去の個人信用情報のブラックリスト情報などはあまり重視しないということです。
つまり、自己破産や債務整理をした後、頑張って年収を増やした人などは、審査に通るわけですね。実際、起業家などで自己破産から立ち直ったという人はたくさんいます。
これはアメリカの良い文化で、アメリカ人というのは「失敗した人間の再チャレンジを評価する」のです。だから起業家が一度失敗しても、何度でも挑戦できるんですね。
そういう風土がカードローンやキャッシングの審査でもあるので、アメックスは「事故情報・異動情報が記録されている人でも、発行できる」というわけです。過去にクレジットカードの強制解約・キャッシングの強制退会などになってしまった人でも、チャンスがあるということです。
日本のクレジット会社だと、万が一このように「自己破産した後、クレジットカードを発行できた」としても「ショッピング枠のみ」となることが多いでしょう。しかし、アメリカン・エキスプレスだと買い物枠だけではなく、しっかり「現金借入枠」もついてくることが多いようです。
もちろんすべての申し込み者がそうなるわけではなく、あくまでその人の「現時点のクレジットスコア」次第です。自己破産した後特に努力をしなかったのであれば、年収も職業も不利な属性のままでしょう。それではアメックスでもクレジットカードを持つことはできません。
大きな返済トラブルを起こしてもアメックスカードを持てたという体験談の人々は、あくまで「その後に挽回した人たちです。そうなるためには、年収を増やす、安定した職業に就く(あるいは、信頼されるレベルまで会社を大きくする)、現時点の借入残高をゼロにする、などの努力が必要なのです。
Master・VISAやJCBなどの、アメックス以外のクレジットカードでも、自己破産した人が審査に通ることはできるでしょうか―。これは「やや難しいが可能」といえます。
方法をまとめると下のようになります。
という風です。以下、詳しくまとめます。
審査が甘いクレジットカードというのは、
など。それぞれ審査が甘い理由は下の通りです。
という風です。特にプリペイドカードは子供でも発行できるくらい無審査なので、誰でも確実に作れます。クレジットヒストリーを改善する効果はやや小さいですが、何にしても「クレジットカード自体は、誰でも持てる」ということです。
デビットカードも「15才以上なら発行できる」という、審査が簡単なもの。これはプリペイドカードよりも普通のクレジットカードに近いので、その分クレジットヒストリーを改善する効果も大きいです。
ハウスカードは、デビッドよりもさらに上です。これは「特定の会社でしか使えない」とは言っても、現時点で持っていないお金を使う=借金なので、この利用実績は、高く評価されます。
(キャッシングやカードローンの世界では、「借金して返済する」ことが、一番高く評価されるのです)
というように「自己破産した人でもクレジットカードを作れる条件」をまとめましたが、これらでカード発行できるのは「相当頑張った人」のみです。
基本的に、自己破産した後は5年~10年は審査に通ることができません。クレジットカードだけでなく、消費者金融や銀行カードローンなどの審査に通るのも難しいです。
(その他、割賦払い・分割払いなどのローン審査も同じです)
ということで、あくまで「こういう例もある」程度の参考にしてみてください。
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